台湾華語を学び始めると、発音でつまずきやすい音がいくつかあります。
そのひとつが、ㄓ・ㄔ・ㄕ・ㄖのような「そり舌音」です。
日本語にはない舌の使い方をするため、
「ㄕとㄙの違いが分からない」
「ㄓとㄗが同じように聞こえる」
「舌をどのくらい反らせればいいの?」
と迷うこともあるかもしれません。
この記事では、台湾華語のそり舌音とはどんな音なのか、ㄓ・ㄔ・ㄕ・ㄖの発音や、ㄗ・ㄘ・ㄙとの違いについてまとめます。
そり舌音とは
台湾華語では、
ㄓ
ㄔ
ㄕ
ㄖ
の4つが、そり舌音として出てきます。
ピンインでは、それぞれ
zh
ch
sh
r
と表されます。
日本語の「ジ」「チ」「シ」などに近く聞こえることもありますが、同じ音ではありません。
そり舌音では、舌先を上の歯の裏につけるのではなく、少し後ろに引いて、舌先を上げるようにして発音します。
日本語ではあまり意識しない舌の使い方なので、最初は口の中でどこに舌を置けばいいのか分かりにくいかもしれません。
ㄓ・ㄔ・ㄕは舌の位置が似ている
ㄓ・ㄔ・ㄕは、舌の位置は似ていますが、音の出し方が違います。
ㄓ
zh
ㄔ
ch
ㄕ
sh
ㄓとㄔでは、いったん息の流れをせき止めてから音を出します。
違いは、息の出し方です。
ㄓは息を強く出さない音、ㄔは息を強く出す音です。
一方、ㄕは息をせき止めず、舌と口の中にできたすき間から息を出して発音します。
日本語のカタカナだけで覚えるよりも、舌の位置と息の出し方を一緒に意識した方が、それぞれの違いが分かりやすくなります。
ㄖは日本語の「リ」とは違う
ㄖも、そり舌音のひとつです。
ㄖ
r
ピンインでは「r」と書くため、日本語のラ行のような音を想像するかもしれません。
でも、ㄖは日本語の「ラ・リ・ル・レ・ロ」とはかなり違う音です。
ㄓ・ㄔ・ㄕと同じように舌先を少し後ろに引いて上げますが、舌をどこかに強くつけるのではなく、すき間を残して音を出します。
私自身も、ㄖは単純に「この日本語の音に近い」と置き換えにくい音だと感じています。
日本語の「リ」として覚えるより、実際のㄖの音を聞いて覚えた方が分かりやすいと思います。
ㄗ・ㄘ・ㄙとの違い
そり舌音を学ぶときに一緒に迷いやすいのが、
ㄗ
ㄘ
ㄙ
です。
ピンインでは、
z
c
s
と表します。
ㄓ・ㄔ・ㄕとㄗ・ㄘ・ㄙでは、舌の位置が違います。
ㄓ・ㄔ・ㄕは舌先を少し後ろに引いて上げるのに対して、ㄗ・ㄘ・ㄙは舌をもっと前の位置で使います。
たとえば、
ㄓ と ㄗ
ㄔ と ㄘ
ㄕ と ㄙ
をそれぞれ聞き比べてみると、違いを確認しやすくなります。
最初は似ているように聞こえても、舌の位置を意識しながら自分でも発音してみると、少しずつ違いを感じられることがあります。
舌は反らせすぎなくてもいい
「そり舌音」と聞くと、舌を大きく反らせなければならないように感じるかもしれません。
でも、舌を無理に大きく巻く必要はありません。
舌先を少し後ろに引いて上げ、その位置で音を出すことを意識します。
また、台湾で実際に話されている台湾華語では、そり舌音が強く出ないこともあります。
そのため、「とにかく強く舌を巻けば台湾らしい発音になる」と考える必要はありません。
まずは基本的な舌の位置を知って、実際の音を聞きながら違いを確認していくといいと思います。
似ている音を聞き比べてみる
そり舌音に慣れるには、ひとつの音だけを繰り返すだけでなく、似ている音を聞き比べてみる方法もあります。
たとえば、
ㄓ と ㄗ
ㄔ と ㄘ
ㄕ と ㄙ
のように、そり舌音とそうではない音を組み合わせます。
聞くだけで違いが分かりにくい場合は、自分でも交互に発音してみます。
舌を少し後ろにしたときと、前にしたときで、音がどう変わるのかを確認してみると違いを感じやすくなります。
最初からきれいに発音することよりも、まず「この2つは違う音なんだ」と耳と口で感じることが、そり舌音に慣れるきっかけになると思います。
そり舌音は舌の位置を意識してみる
ㄓ・ㄔ・ㄕ・ㄖは、日本語にはない舌の使い方をするため、最初は難しく感じることがあります。
まずは、
ㄓ・ㄔ・ㄕ・ㄖは舌先を少し後ろに引いて上げる
ㄓとㄔは息の出し方が違う
ㄖは日本語の「リ」とは違う
ㄗ・ㄘ・ㄙは舌をもっと前で使う
といった基本的な違いを知るところから始めればいいと思います。
説明を読んだだけでは分かりにくい音なので、実際の音を聞きながら、自分でも舌の位置を変えて発音してみることも大切です。
私自身も、台湾華語を学びながら「同じような音だと思っていたけれど、実は舌の位置が違う」と気づくことが何度もありました。
そり舌音が難しいと感じている方にとって、何か参考になることがあればうれしいです。
関連記事
👉 「ㄖ」の発音は一つじゃないと感じた話
👉 発音の練習で口が筋肉痛のようになった話
👉 台湾華語の発音とは?初心者がつまずきやすいポイント



コメント